初のセルフ国境越え!イラン(タブリーズ)からトルコ(ワン)まで。
サラーム!ヒロアキです。
10日間滞在したイランともついにお別れ。
今日は陸路トルコへと向かいます!
タブリーズはトルコに近い街なので、トルコへの国際バスがあるかと思っていたのですが、バスターミナルで聞いたところ無いみたい。
なんてこったい。
僕らはトルコのワンという街に行きたかったのですが、聞いて回った結果、次の2方法があることが分かりました。
- オルーミイェまでバスで行き、そこからワン行きの国際バスに乗りかえる
(オルーミイェからはワンまでバスが出ているらしい) - マークーまでバスで行き、タクシーなどを乗り継いでトルコに入国してワン行きのバスに乗る
僕らは2つめ、マークーまで行って自力で国境を越える方を選びました。
オルーミイェからワンまでのバスは早朝しかないという情報を見つけたからです。イスタンブールからの飛行機をもう予約してしまっていたので、できるだけ早くトルコに入りたい!という思いがあったのでした。
バスやらタクシーを乗り継がないといけないけど、これまでの経験上、国境付近にはちゃんと移動手段はあるはず。情報があまりなくドキドキでしたが、初のセルフ国境越えを敢行しました!
ちなみにセルフ国境越えとは、国際バスなどを使わずに、ローカルの移動手段を乗り継いで国境を越えるという意味の、僕が作った言葉です。
タブリーズ(イラン)からワン(トルコ)までの行き方
計7本のバス、タクシー、ドルムシュ(乗合バン)を乗り継ぎました。
- バス:タブリーズ市内→バスターミナル
25分 4,000リエル/人 (約16円) - バス:タブリーズ→マークー
4時間 90,000リエル/人 (約320円) - タクシー:マークー→バザルガーン
30分 100,000リエル/タクシー1台 (約350円) - タクシー:バザルガーン→イラン側国境まで
5分 5,000リエル/人 (約18円) - ドルムシュ:トルコ側国境→ドゥバヤズット
30分 7リラ/人 (約350円) - ドルムシュ:ドウバヤズット市内→オルトガ(バスターミナル)
10分 1リラ/人 (約50円) - バス(ドルムシュ?):ドゥバヤズットのオルトガ→ワン
2時間10分 20リラ/人 (約1,000円)
つ、疲れたー!
タブリーズ市内→バスターミナル
まずはバスターミナルまでのバス停を探します。周りの人に「テルミナーレ??」と聞いて確認しましょう。
バスターミナルは終点で、およそ20分で着きます。値段はふたりで8,000リエルでした。行きは5,000で行けたんですが、なぜかちょい高でした。
タブリーズ→マークー
タブリーズのバスターミナルでマークー行きのチケットをゲット。僕らが買ったのは9:45発、90,000リエル/人でした。
隣にいたイラン人が英語が喋れて、チケットを買うのを助けてくれた。ありがたやー!
バスは少し遅れて10:00くらいに発。イランで乗ったバスの中で一番ボロかったですが、それでもインドのバスの100倍はキレイでした。
チケット買うのを手伝ってくれた人が近くの席だったので、少し喋りました。
「イランはどうだった?」
と聞かれて、
「すごく良かった!イラン人はみんな親切にしてくれたよ!」
と答えました。
彼は「イラン人は旅行者が好きだからね」と言ってました。本当に、イランで一番印象に残ったのは人の親切さでした。
言葉もなにも分からなくて困っていると、みんなが助けてくれる。いつも僕らを温かい気持ちにさせてくれました。
バスがトルコに近づくにつれ、景色も変わっていきます。エスファハーンあたりでは本当に荒野って感じでしたが、北の方は木が多い気がします。
そしてだんだんごつごつした岩山が現れはじめます。これもなかなかすごい・・・!
マークーの街はこのごつごつの岩山に囲まれた場所です。出発してからおよそ4時間。14:00頃にマークー着。
マークーからバザルガーン
マークーでバスを降りるとタクシーの客引きに囲まれます。バザルガーンまでのタクシーをここで捕まえます。
僕らは、バス内で喋ったイラン人もバザルガーンに行くというので、一緒にのせてもらいました!マークーからバザルガーンまでは1台で100,000リエルです。
岩の景色がしばらく続きます。迫力がすごい!1泊くらい滞在しても良かったな、と思えるほどの景色でした。。
そして山が見えてきます。親切な彼が「あれがアララット山だよ」と教えてくれました。アララット山は、トルコ側にあるノアの方舟が漂着したと言われる山です。なんでも、衛星写真で方舟の影が見つかったとか見つかってないとか・・・
バザルガーンへ向かう途中、ずーっとトラックが停まっていました。トルコへ渡るためのビザ待ちで、なんと5日以上まってたりするらしいです。物を運ぶのも大変だ・・・
30分ほどで国境地点バザルガーンに到着。お金を払おうとすると同乗させてもらった親切な彼がお金を全部払ってくれました!あ、ありがとう〜!!
「良い旅を!」と言って送ってくれた彼。
本当にイラン人の親切には、最初から最後までお世話になりっぱなしだったよ!
バザルガーンから国境
さて、バザルガーンはほぼ国境地点なのですが、本当の国境は坂を登ったところにあります。ゲートを抜けた先に別の乗合タクシーがいるので、それに乗って国境まで行きます(ふたりで10,000リエル、約5分)
ちなみに坂の上にも下にも両替屋さんがいます。僕らは下で1,000,000リエルを60トルコリラに替えてもらいました。レートは良くはないけど、越境後すぐにリラを使うので、余っているのなら替えてもらったほうが良いでしょう。
坂の上までタクシーで行くのにリエルが要るので、上に着いてから全リエルを替えてもらうのが良いと思います。
両替屋さんはワラワラ寄ってくるので、集めて一番良いレートの人に替えてもらうのが商売上手?!ちなみに国境の建物に銀行が入っているのですが、レートが悪い(イランは公定レートが悪く、両替屋の方がレートが良い)し、そもそもトルコリラを扱ってるかどうかは不明でした。
そしていよいよトルコへ!
イラン出国、トルコ入国!
国境の建物、向かって右側が出国です。
まずはイランの関税。空港のようにX線でチェックされます。ナルさんだけカバンを開けるように指示されましたが、スンナリ通過。続いてパスポートコントロールを通過。ついにイラン出国です!
その後トルコ側のパスポートと関税を通過。こちらは鞄の中身もチェックされず、あっさりトルコ入国!やってきましたトルコー!
国境の建物を出るとうっっっすらとアララット山が。
そして歩いていくと、ゴミ箱の中にイランには無かったものを発見しました。
ビール!
そう、イランでは禁止されている『お酒』がトルコではOKなのです!別の国に来たんだなーという実感が。そして期待が高まります。
車道に沿って歩いていくとゲートがあり、出たところでドゥバヤズット行きの乗合バンに乗ります。
国境からドゥバヤズット
トルコ側の国境に一番近い街がドゥバヤズット。まずはそこまで向かいます。
トルコでは乗合バンをドルムシュと言います。ドルムシュは「満員」の意味。満員になったら出発するのです。国境からドゥバヤズットまでは一人7リラ(約350円)ちなみにタクシーだと一人10リラらしいです。
ちなみにトルコとイランには1時間半の時差があります。ドルムシュの中で時計の針を1回り半戻します。今日は一日が長いです。
30分くらいでドゥバヤズット着。トルコ初の街です。その感想は・・・・
寒い!
みんな真冬に着るようなコート着てるし!普通に息白いし!(ちなみにこれは11月中旬の話です)
マーケットなどもあり、雰囲気はどことなくヨーロッパ。そして見つけました。
パン!
トルコのパンは世界一美味しいらしいです。そしてこれでわずか0.7リラ(約35円)!安すぎるー!
お味は・・・?
ウまあーいっ!
普通のパンなんだけど、飽きずにペロッと1枚食べちゃいました。世界一は伊達じゃない!!
ドゥバヤズットのオトガルまで
近くにバス会社があったので聞いてみたところ、ワン行きのバスはオトガルまで行かないとないらしい。オトガルとはトルコのバスターミナルのこと。トルコをバスで旅行するときに、何度もお世話になる場所です。
オトガルまではドルムシュで行きます。バンがたくさん停まってる場所が大体ドルムシュ乗り場です「オトガル?オトガル?」と聞いてOKそうなら乗りましょう。オトガルまで1リラ/人でした。
オトガル行きのドルムシュ。
ちなみに英語はほぼ通じません。トルコ語で挨拶は「メルハバ」で、いくら?は「ネカダル?」です。
ドゥバヤズットからワン
ドゥバヤズットのオトガルは「ほんとに営業してますか?」ってくらい寂れてました。
お客さんも一人もいませんでした。
が、ワン行きのバンがちょうど停まってて客引きしてたので、それに乗りました。ワンまで一人20リラ(1,000円)でした。
ここで緊急事態発生!!
お金がありません(涙)
いや、正確にはワンまでの運賃は支払えましたが、所持金が1リラくらいになりました(涙)
というかバス代が高い!イランでは4時間バスに乗って300円ちょいとかだったのに、トルコに来て一気に値段が跳ね上がりました。
オトガル内を探してみたけど、ATM無いし・・・
このルートでワンまで行く人は、ドゥバヤズットでお金を下ろすか、国境で多めに両替しておいたほうが良いです。
僕らは文無しのままワンまで向かいます・・・
ワンまでの道は山沿いでした。なんと雪が積もってました。
そりゃ寒いはずだわ〜!!僕らの最大防寒であるユニクロのウルトラライトダウンでももう太刀打ちできなさそうです・・・
バンを途中で1度乗り換え、2時間10分ほどでワンの街に到着です。
ワン到着
運転手に「ワンだよ」と言って降ろされました。そこは・・・
都会だ!
インド・ネパールから(ドバイ経由はしたけど)イランに来て、イラン都会だなーと思ってたけど、訂正します。トルコの方が断然都会です!!
そしてここでも緊急事態が・・・
宿のアテがまるでありません
イランは地球の歩き方を持ってたので結構なんとかなったのですが、今の僕らには何も武器がありません。
なんかすごい高そうなロイヤルとかグランドなホテルは目の前にあるけど・・・
しかも思った以上に都会だし、ホテルなんかそう簡単に見つからない・・・
とりあえず、グランドなホテルに行って安いところを聞こうと思って歩きだしたそのとき。
あったー!
『OTEL』の文字が!(トルコ語でホテルは『OTEL』です。)
場所は、ドルムシュ降りた場所からグランドなホテルに向かって歩き、大きな通りを渡って右に少し進むと角に『OTEL』の看板があるので、そこを左に曲がります。ホテルが2件並んでいて、右のほうが安かったのでそっちにチェックイン。Wi-Fiつき、朝食無しで40リラでした(言い値50をまけてもらった)
ちなみにホテルでも英語通じません。
ようやく部屋をゲットして一息つけたのは19:00前。実に12時間近くの大移動でした。疲れたーー!
疲れて早く寝たい気持ちもありましたが、僕らが楽しみにしていたものがありました。それは・・・
トルコ料理!
適当に入ったご飯屋さん、やっぱり言葉が通じないので、料理を見せてもらって指差しで注文します。
そのお味は・・・
ゥンまああーいっ!!!
ひき肉とナスを炒めただけに見えるこの料理、まじで美味かったです!!
僕は感動してなんども
「うまいわ・・・。これはうまいわ・・・。」
と言い続けながら食べてました。
ナルさんが頼んだ豆と牛肉の煮物も間違いないお味でした。どうやらトルコのレストランは基本的に無限パンが付くみたいです。
お値段は2皿で20リラ(約1,000円) た、高い・・・!今までの物価とは比べものにならないほど高いです。
でも、超美味しかったです。さすが世界三大料理!満足して店をあとにしたのでした。
街の雰囲気といい、物価といい、徐々にヨーロッパに近づいてきた感じがします。遠くまでやって来たなあと、しみじみ思ったのでした。
- 昔の記事
- 世界最古のバザールの様子は?
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- ワンの街をぶらぶら・・・トルコいい国!
Comment
お久しぶりです!
僕達もタブリーズからワンまで移動したので、その時のことを思い出して懐かしい気持ちになりました^^
ワンの都会ぶりに驚いたり、ホテル探しに苦労したり…一緒です!
(あっ、僕達はオルーミイエから行きました)
こんなにわかりやすくまとめていらっしゃるなんて、次から同じルートで移動される方にとって貴重な情報になりますね!すごい!
お久しぶりです!
この記事は誰かの参考になればいいなーと思って、バスに乗りながら書いていたのでかなり詳細に書けました!
ワンに着いた時に写真撮ってなかったのですが、イランに比べて都会っぷりには驚きましたよね!(笑)同じようなルートで来たまさやさんに共感してもらえて嬉しいです!