ネパールの新年、ハッピーティハール!
ナマステー! naruです。
ポカラ生活5日目の朝。
今日も、宿から徒歩30秒のcafe17の朝ごはんで、1日が始まります。
焼きたてのパンに、卵とポテト! 飲み物はマサラチャイ。
私の地元はモーニング文化の息づく愛知(名古屋ではない)だけど、うちにモーニング文化はなかったので、毎朝こうして外に食べに行くのは新鮮でかなり楽しい。
カフェには何頭か居ついているワンコがいて、朝食の前後にその子たちとたわむれるのも日課のようになっていました。ですが、この日はいつもと様子が違う! ワンコが、なんかおしゃれ。
額にはヒンドゥー教を彷彿とさせる赤い粉。花の首飾りがとってもかわいい。最初は「カフェの人がつけてあげたのかな?」くらいにしか思ってなかったけど、実はコレ、「ティハール」というネパールのお祭りの習慣なのだそう。
カフェのショーケースにも手づくりのポップが♪
そういえばジャイプルの宿で、ネパール出身のマネージャーさんから「向こうはもうすぐお祭りだよ」と言われていたのを思い出しました。カトマンズではお祭りの気配がなくて忘れていたけど、それがこれかー!
ちなみにティハールとは、富と幸運を司る女神ラクシュミーの光のお祭り。2014年は10月21日から28日の1週間がお祭り期間で、2日目にあたるこの日は「犬の日」とされ、閻魔大王の使いである犬に花飾りとティカと呼ばれる赤い粉をつけて礼拝するのだそうです。
街に出てみると、ほかにも飾りををした(された?)ワンコがいました。ポカラに限らずネパールの犬は一見野良犬のように自由なのに、実はちゃんと誰かに面倒をみてもらっていたりするのよね。
特別なのは犬たちだけじゃありません。
ティハールは子どもたちにとっても特別なイベントみたい。夜、サンタナで夕ごはんをいただいていると、下から何やら賑やかなさわぎ声と音楽が聞こえてきます。ひょいっとベランダから覗くと、子どもたちが踊ってる!
実はお昼間にも似た光景を目にしていて、この子どもたちのダンスも1日中続いているよう。私たちが滞在していたゲストハウスも含め、家の前で踊ってはおひねりをもらう習慣みたいでした。それにしても、ネパールの子はみんなダンスが上手です。小さい子は小さい子なりに踊るし、年長の子はソロで踊るのもお手のもの。
お祭りは連日続きます。
次の日の夜に街へ出てみると、ここでも小さい子が踊ってる♪ 衣装も本格的!
この日の夜は、どのお店の玄関先にも色粉で描かれた模様にろうそくが灯され、お供えものがされていました。
こちらはガネーシャをかたどった模様。
絵柄はかなり自由で、小さく簡単に描かれたものもあれば、気合の入った大作もあります。作品(?)には観光客が寄ってくるから、お店も威信をかけて描いているのかも!?
玄関先の模様は、家のなかまで続いています。ラクシュミーは富や繁栄を司る女神なので、「お金や幸運を呼びこむ」みたいな意味合いがあるのかもしれません。
街はろうそくのほかにも電飾でかざられてとてもきれい。電力が慢性的に足りていなくて、1日数時間の計画停電が日常のネパール。けれど、ティハールが光のお祭りということが関係しているのか、期間中に停電することは一度もありませんでした。本当に、国を挙げてのお祭りなんだなあ。「というか、力注ぐのそこ? じゃあ普段から停電しなくても大丈夫なんじゃないの?」と、宿のみんなで疑問に思っていたりもしましたが……!
さらにその次の日も、お祭りはまだまだ続きます。
街のいたるところで音楽やダンスがゲリラ的に行われます。どこからともなく大きなスピーカーが台車で運ばれてきたら、数分後にはそこが即席ステージに変身します。ここでは演奏団が民族音楽を披露中。大人も子どもも楽しそう。私たちみたいな観光客も、もちろん楽しい!
お昼ごはんを食べていても、唐突に道の反対側で踊りが始まったりします。
やっぱり特にステージがあるわけでもない、単なる写真屋さんの前!
なぜここなのかは、謎です。
約1週間にわたるお祭りのピークは、4日目の10月25日。この日ばかりは閉まっているお店も多く、営業する店でも午後からだったりのんびりムード。ネパールの暦では1年の初日にあたるらしいので、日本でいう元旦みたいなものなのかな。
このお祭りはネパール全土、首都カトマンズをはじめ他の街々でも同じように歌や踊りでお祝いしているのだそう。観光客は関係ない、こんな風に土地に根づいたお祭りの雰囲気に触れることができたのは、ティハールがはじめてでした。
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