東南アジアでケンカ売りたくない国No.1
シンチャーオ! naruです。
写真を保存してるdropboxに繋げなかったミャンマーから脱出し、「こわいよ〜」と言い続けていた初めてのインドのチェンナイに到着しました。ネットはWi-Fi自体なかったりですが、まずは前々回記事「ホーチミンでベトナム戦争を学ぶ」の続きをお送りします♪
今日はベトナム戦争の遺構をめぐる旅2日目。
ホーチミンからバスで約1時間半のクチへ向かいます。
この日は参加者が多かったみたいで、バス2台に分けて出発というベトナム的神対応に朝から感動。これまでならとにかく乗れ! と1台に押し込まれても不思議じゃなかったのに。大手旅行社はやっぱり違います……!
しかも水のペットボトルまで一人ひとり手渡しされて、「やばい。これ日本並のサービスだよ」とhiroさんも私も興奮が抑えられませんでした。ベトナムとは思えないホスピタリティ!
戦争絡みの場所にも関わらず、旅行雑誌などでは結構ライトな感じで紹介されているクチ。たしかに外国人で溢れていて、定番スポット化していました。
うっそうと木々が茂っている中に、解放軍がゲリラ戦の拠点とした地下トンネルはあります。でもこれは若い森。当時は、枯葉剤で森は枯れてしまっていたそうです。この場所を何もない大地に変えてしまっても、アメリカは最後までその全貌を掴むことはできなかったほど、構造は入り組んでいたといいます。
当時仕掛けられていたトラップも見ることができるのですが、これがとにかく痛そうでたまらない!(痛そうとかそういう次元の話じゃないけど)
踏むとくるんと回って串刺しになる落とし穴。
竹を鋭く研いでつくったそうです。
ガイドさんがユーモアのある人で、「誰か実演ボランティアしてくださる方は?」なんて言うのでツアー客みんな全力拒否! 大ウケしてました。
ここは解放軍の拠点であると同時に、彼らの生活の場所だったので台所などもあります。さすがにトンネルの中じゃ火は使えないので、こんな屋根の下に半地下のスペースを掘ってそこで調理していたのだとか。実際に火をおこしているところに入ったけど、それでも中は暑いし煙たくて、長くいるのはしんどいです。
こんな屋根があったらかなり目立ちそうだけど、どうなんだろう……。
台所から出る煙で居場所を気づかれるといけないので、排気もトンネル内を通して、下に穴を開けた蟻塚のような盛り土を何箇所かにつくって遠くから少しずつ出すようにしていたそうです。ぬかりない。
爆破された戦車も今はすでに撮影スポットです。
台所や武器製造所などは屋根付きの半地下でしたが、危険を伴う施設をのぞいて他のすべては地下トンネル内にありました。全長200km、カンボジアとの国境まで繋がるともいわれる長さ、そして複雑さも敵を手こずらせる要因でしたが、出入口を探すのも一苦労だったよう。
それもそのはず、出入口はこれ!
小さな四角い口が地面が掘られてて、出入りしたあとはぴったり蓋。
しかも当時は木の葉や枝がたくさん降り積もっているから、さらにそれでカムフラージュ。
中にはトラップ用もあって、開けると爆発したとか。
決して派手だったり高度な攻撃ではないけれど、とにかく徹底的。
このせま〜い出入口は誰でも体験できます!
私も挑戦してみたら……
わりとスッと入れてしまいました。自分の小ささを存分に活かせる数少ない場所でした。実はこれでも少し広げてあるそうなので、おなかの出てる欧米人男性はやっぱり大変そうでした。Σ(・□・;)
穴に入って蓋をしめると、たまにこうして閉じ込められます(笑)。
ツアー客みんな爆笑! ガイドさん、本当におちゃめ。
途中の休憩場所では、別料金で射撃体験もできます。
私たちはやりませんでしたが、いろんな種類の銃が揃っていました。そのうちの何本かをhiroさんは知ってたみたいで、興味深げに見てました。
さて、休憩が終わったらクチツアーも折り返し地点。
ついにトンネル内部へ本格潜入です。
さっきの狭い穴ではなく、見学用に広げた階段付きの入り口からはいります!
中は狭くて、四つん這いか、ほぼ限界まで屈んでやっと歩けるくらいの穴がずっと続いています。はじめは光があるけど途中からは完全に真っ暗で、頼りになるのは前を進む人の声や気配だけ。前の人を追うも距離が出てしまって、しかもそのせいで後ろをきていたhiroさんとも距離ができてしまうと完全にひとりぼっち。ガイドさんのおかげで楽しく回ってたけど、急にここは戦地だったんだと思い出して怖くなってしまいました。ひとりで進む勇気はなくて、hiroさんの呼ぶ声が聞こえたのでそちらに向けて逆戻り。体験コースは1本道だからはぐれるはずもないんだけど、合流できてほっとしました。
そして出口から無事に外へ。あー出れてよかったあ。
その後は戦争中の食べ物を試食したり、記録映像を見たり。
試食の芋は、ただ味付けのしてない芋。
あまじょっぱい粉末をつけて食べます。おやつみたい。
最後に映像をみた場所で、トンネルの模型を見つけました。焦土の地下深く、蟻の巣みたいに張り巡らされた穴の中でたくさんの人が国の統一を夢見て戦ってたんだなあ。
クチだけじゃなくこのベトナム縦断を通して感じたことは、ベトナムは東南アジアの中でダントツ強い国なんじゃないかなってこと。タダじゃ起きないし、不屈の精神がすごい。ベトナム戦争までの経緯を見ても、堂々列強に挑んでしかも勝利するし、戦争が終わればその証跡すらさっそく観光資源に変えて自国の力にするし、とにかく屈強。東南アジアでケンカ売りたくない国No.1、という言葉が頭に浮かぶほどでした。これから、きっともっといい国になっていくんだろうな〜!
ツアーが終わってバスに戻ると、汚れた手を拭くおしぼりが配られました。
ベトナム的神対応再び!!
このサービスレベルが全土に広がったりしたら、ほんともう旅人にとってもベトナムは最強国になるんじゃないかしら。
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