歩いてまわるホエンキアム湖〜ホアロー収容所
シンチャーオ! naruです。
今日はhiroさんから「ほんと黒くなったね」としみじみ言われて、知ってたけどちょっとショックでした。日焼け止めを塗りまくっている日々の努力は、あまり報われていないようです(涙)。
さて、色々とまわったハノイ市内ですがまだ名所はいくつかあります。サパへ行く前に、行きたいところは全部まわっておかなくちゃ!
ハノイの街はごちゃっとしていて最初はちょっと不安だったけど、慣れてきたら歩き回るのもだんだん楽しくなってきました。街路樹には、こーんな感じで鳥かごもぶら下がってたり。木漏れ日が気持ちよさそうないい場所です。
かと思えば街中の歩道に、唐突に鶏が歩いてたりします。
「まさか食材?」と思ったのですが、さすがに違いました。飼ってるらしいです。ここで飼うのも不思議だけど!
てくてく歩いて到着したのはホエンキアム湖。ぐるっと30分くらいでひとまわりできるくらいの大きさの湖で、真ん中に玉山祠という島があり渡ることができます。有料だったのでちょっと悩んだけど、せっかくなので行くことに。
こじんまりした島ですが、1968年に発見された大ガメが剥製として展示されています。真っ黒でグロテスクでちょっと写真うつりもイマイチだったので載せるのは控えます……。実はこの湖にはカメにまつわる伝説が。その昔皇帝がこの湖から授かった宝剣で戦に勝利し、国が平和になったあと、湖に浮かぶ小島で湖の主である大ガメに剣を返してめでたしめでたし、というもの。
剣を返した小島は渡れないのですが、今も湖にぽっかり浮かんでいます。
大ガメが見つかったときは「あの伝説のカメか!?」とけっこう話題になったとか。
湖沿いは木が自然みたっぷりのアスレチックみたいになっていました。
私も木登りしてみたーい!
ベトナムの伝統的な服装アオザイを着て写真撮影をしてる人も何組かいました。
たぶん結婚記念の写真かな〜? こういう文化は日本と変わりませんね。楽しげな空気が伝わってきて微笑ましいです。
湖からちょっと足をのばして、ハノイでぜひ行きたいと思っていた「ホアロー収容所」へ。ベトナムがフランス領だった19世紀末、フランスによって建てられた監獄です。今は当時の様子がわかる博物館として、一部だけが残されています。
こんな感じで壁が途中で切れています。昔は隣に建つハノイタワーの敷地までずっと壁が続いていて、かなり広い収容所だったとか。
高い壁の上には……
ガラス瓶を割った破片がびっしり埋め込まれています。見てるだけで痛い……。
フランスに抵抗するベトナム人を収容し、処刑も行っていたそう。
収容所を閉ざしていた重々しい当時の門が、今は屋内に展示されています。
足かせをつけられた状態で、両脇にぎっしり詰め込まれていた様子。
等身大の人形がかなりリアルで怖いくらいです。
独房に至っては目が合うので、まともに覗けません。
こういう暗部とも言える場所を怖いと思いつつも真剣に見ている時に、うしろから「わあっ!」ってやる人いますよね。私はそれをされてキレそうになりました。hiroさん、やめてくれ〜〜〜〜!
これは当時の下水道。
フランス統治時代や日本占領時代、ここから脱獄を成功させた収容者もいたそう。
こんな感じ。
実際に使われたというギロチン台もありました。
マリー・アントワネットのギロチン処刑のイメージもあって、こんなところでフランスっぽいなあと思ってしまいました(汗)。
第二次世界大戦が終結し、その後の独立をめぐる戦いも終わりフランスが退いたあとすぐに始まったベトナム戦争で、今度ここはアメリカ人捕虜収容所として使われるようになります。
が、これまで展示されていた過酷な収容所生活とは一転し、収容所生活はなんだか自由な雰囲気。持ち物の展示の中にはタバコの箱も。捕虜なのに吸えたんですか??(汗)
クリスマスには、飾り付けもしちゃうよ!
当時の映像では、ベトナム音楽の生演奏を格子越しに楽しむアメリカ人の姿も映っていたりして、むしろ捕虜の待遇としては悪くない印象でした。戦時中は収容所での過酷な生活を皮肉って「ハノイ・ヒルトン」と呼ばれていたというけれど、この展示が本当なら本当の意味でヒルトンです。
とはいえ、ベトナムも社会主義国家。多かれ少なかれ、いい部分だけを誇張している可能性は大いにあるとは思います。ベトナムでの捕虜生活を描いた「ハノイ・ヒルトン」という映画があるらしいので、日本に帰ったら見てみたいな。
収容所の一角は慰霊碑に。ベトナム人が収容され拷問されたり処刑された場所に、今度はアメリカ人捕虜を閉じ込めて同じようなことしないといけなかった時代が、ベトナムには私が生まれるほんの10年前まであったという現実。この場所が、この先もずっとただの博物館としてだけあれるような平和が続くことを祈ります。
ホアロー収容所を出て、ハノイ大教会へ。白い石で建てたけど、今はカビなどでこんな色らしいです。なんてこった!
教会で少し休憩したら、再びホエンキアム湖沿いを歩きます。さっき渡った島を、今度は対岸から眺められます。けっこう絶え間なく人が渡ってるなあ。
湖のまわりは市民の憩いの場。夕方の時間帯だったこともあり、子どもが遊んでいたり、大人は体を動かしていたり。
マッチョ集団も発見しました! 思わず撮ったこの胸筋、すごくないですか。
のんびり読書もいいなあ。
街の中心に緑に囲まれた水辺があるっていいなあ。
そんなことを思いながら、宿へ帰って、いよいよサパに出発です。
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